「大江戸」
この言葉は、世界有数の大都市であった江戸の活発かつ明るい印象を想起させます。18世紀初頭、江戸は推定で100万人もの人口を擁する都市でした。東京都江戸東京博物館は、この夏、特別展「大江戸の華」を開催し、都市江戸の活発で明るい一面に迫ります。
本展では、江戸の武家や商家の儀礼、祭りなどの年中行事をとりあげ、江戸の人びとの暮らしや人生における“ハレ”の場面や舞台を描いていきます。江戸東京博物館が所蔵するコレクションからよりすぐりの品々はもちろん、国内各所から優品を集めるとともに、イギリス・アメリカからも二領の鎧が日本に里帰りします。これらの品々は、江戸に生きた人々の明日への活力を私たちに伝えてくれることでしょう。
“ハレ”という場面や舞台が明日への活力に通じる。このことは江戸時代に限ることではなく、現代のわれわれにも通じることではないでしょうか。本展覧会がコロナ禍に見舞われたこの時代にあって、明日への活力を考える場になれば幸いです。
テキスタイル展示作品
- 「色々威胴丸具足」 1613年/贈 王立武具博物館(イギリス)/所蔵
- 「白紺糸威丸胴具足」江戸時代後期 館蔵
- 「茶麻地葵紋付長裃」17世紀 徳川家綱/下賜 京都府京都文化博物館/所蔵
- 「白羅紗葵紋付陣羽織」江戸時代末期~明治時代初期 徳川慶喜/所用 館蔵(展示期間:7月10日~8月9日)
- 「染分縮緬地襷菊青海波文様友禅染振袖」国指定重要文化財 江戸時代中期 丸紅株式会社/所蔵(展示期間:7月10日~8月9日)
- 「白麻地御殿模様茶屋染帷子」18世紀後半~19世紀前半 館蔵(展示期間:7月10日~8月9日)
- 「紫縮緬地御所解模様小袖」江戸時代後期 館蔵(展示期間:8月11日~9月5日)
- 「金小札変り袖紺糸妻紅威丸胴具足」江戸時代 ミネアポリス美術館、エセル・モリソン・ヴァン・ダーリップ基金/所蔵
- 「銀小札変り袖白糸威丸胴具足」江戸時代 館蔵
他