衣服や装身具に幅広く用いられるビーズ。その素材は、木や石など入手がたやすいものから、宝石のような貴重な鉱物、ガラスやプラスチックといった合成素材など、地域や時代によってもさまざまです。ビーズで身を装うことは単なる装飾にとどまらず、民族や社会的立場といったアイデンティティーを表したり、富や権力を象徴することもあります。また、連なる玉に祈りを込める数珠など、精神世界とつながるための役割を果たすこともあります。本展では、交易品として珍重されたガラス・ビーズ「とんぼ玉」、ヨーロッパのきらびやかなビーズ刺繍のドレス、象徴的な意味を持つアジアやアフリカの各民族の衣服や装身具など、約40か国のビーズを紹介します。
2024-09-24