ラック(Lac)は、南アジアから東南アジアの一部地域で養殖されているラックカイガラムシの分泌物から得られる天然染料で、古い時代から赤色染料として用いられてきました。その分泌物からは染料となる色素とともに、天然樹脂も精製されますが、それらは塗料や接着剤として人々の暮らしに幅広く用いられ、日本にもすでに奈良時代には伝来し、かの正倉院に「紫鉱」として伝わっています。江戸時代にはその色素を綿に染み込ませて乾燥させた「臙脂綿」が輸入され、友禅染などの色挿しや絵画の着彩に用いられました。その有用性は現代においても目を見張るものがあり、薬剤や食品のコーティング、食品や化粧品の着色、絶縁材など、分野によっては代替材料がないというほどです。

本企画展では、ラックで染められた染織品を中心に、ラックカイガラムシの生態や養殖の様子、ラック樹脂を使用した工芸品などを展示、染料としてだけではない、多様な可能性に富んだ天然素材であるラックの魅力を紹介します。

会期:2024年10月04日(金)~2024年11月24日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。

開催時間9時~16時30分(最終入館は16時)
休日 令和6年10月7日(月曜日)・15日(火曜日)・21日(月曜日)・11月5日(火曜日)・11日(月曜日)・18日(月曜日)
詳細情報 展示の詳細情報を確認する

高崎市染料植物園 染色工芸館

住所 〒370-0865
群馬県高崎市寺尾町2302-11
開館時間9時~16時30分(入館は閉館30分前まで)
休日 月曜日・祝日の翌日(月曜日が祝日の場合は開園し、翌平日休園)・年末年始
公式サイト https://www.city.takasaki.gunma.jp/site/senryou/