現在の皇居には、かつて大奥が存在した江戸城の本丸、二の丸、西の丸があったことをご存じでしょうか。一見、華やかに見える将軍の後宮、大奥。歴代の御台所(正室)と側室、その生活を支える女中たちの歴史には、徳川将軍家という大きな権力の狭間に生きてきた女性たちの栄枯盛衰が見えてきます。

その一方、壁書や女中法度などの規則に縛られ、閉ざされた生活の中で、大奥の女性たちはそれぞれの人生における喜怒哀楽を享受してきました。娯楽小説や芝居、ドラマなどで描かれてきた想像の世界とは異なる、知られざる大奥の真実を、遺された歴史資料やゆかりの品を通してご覧いただきます。

みどころ

❶ 豪華絢爛!大奥で演じられた歌舞伎の衣装

坂東三津五郎に弟子入りした坂東三津江は、女性の歌舞伎役者として大奥に出入りしました。
大奥で演じられた歌舞伎衣装を一挙公開するのは今回が初めてです。

❷ 繊細な刺繡模様……武家きものの数々

ドラマや映画とは異なる、本来の武家女性たちの装いを紹介。
美しい和刺繡で草花や風景を表わした搔取や小袖の数々を、四季折々のしきたりとともにご覧いただきます。

❸ 重要文化財 奈良・興福院の刺繡掛袱紗全31枚を公開!

五代将軍徳川綱吉が側室である瑞春院(お伝の方)にあてて、贈り物の上に掛けて送ったと伝えられる掛袱紗。
元禄期における最高の刺繡技術を用いて制作された逸品ぞろいです。

※会期中、展示替えがあります。

❹ 『千代田の大奥』40場面を全期間中、楽しめます

『千代田の大奥』は、知られざる大奥の女性たちの生活を楊洲周延が描いた錦絵です。
庶民があこがれた江戸城の大奥の様子が、実物で全場面見られる、またとない機会です。

※東京国立博物館所蔵作品と文化学園服飾博物館所蔵作品を期間中、合わせて展示します。
※会期中、展示替えがあります。

❺ 大奥のヒロインたちをゆかりの品とともに紹介

歴代の御台所や側室、絵島生島事件で有名な月光院付きの御年寄である絵島、十三代将軍徳川家定などに仕えた将軍付き御年寄・瀧山をはじめとする女性たちを、ゆかりの品々とともに紹介します。

会期:2025年07月19日(土)~2025年09月21日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。
⇒ 来場時の注意事項を確認する

入場料■前売券:2025/4/22~7/18
一般   1,900円
大学生 1,100円
高校生 700円

■当日券:2025/7/19~9/21
一般  2,100円
大学生 1,300円
高校生 900円

詳細は公式サイトをご確認ください。
開催時間9時30分 ~ 17時
※毎週金・土曜日、7月20日(日)、8月10日(日)、9月14日(日)は20時まで開館
※入館は閉館の30分前まで
休日 月曜日、7月22日(火)
※ただし、7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)、9月15日(月・祝)は開館
会場 東京国立博物館 平成館
備考 ※会期中、展示替えがあります。

前期展示:7月19日(土)〜8月17日(日) 後期展示:8月19日(火)〜9月21日(日)
※展示期間の表記のないものは通期展示を予定しています。
詳細情報 展示の詳細情報を確認する

東京国立博物館 平成館

住所 〒110-8712
東京都台東区上野公園13−9
公式サイト https://www.tnm.jp/