「僕はキモノにひどくしうちやくのある男です。」日記より
大正ロマンを代表する岡山出身の詩人画家・竹久夢二(1884-1934)。和と洋の文化が出会い、新しい流行が生み出された時代に活躍した夢二が描く美人画は「夢二式美人」と呼ばれ、そのファッションを真似する女性が現れるなど大衆に広く受け入れられてゆきました。夢二の作品の中にはさまざまな色や柄の「キモノ」が登場し、その多くは夢二オリジナルのデザインが使用されています。夢二のきものに対するこだわりは非常に強く、道行く人々の着こなしや商店に並ぶ品物をよく観察していたことが日記などから伺えます。本展では夢二が描いた「キモノ」に着目し、代表的な美人画に描かれた装いを夢二生誕130年の記念に「千總」の手描き京友禅で忠実に再現されたきものを3点作品とともに展示いたします。夢二が表現した「キモノの美」をご堪能ください。
夏の特別展示として、七夕の飾りつけをする舞妓たちが鮮やかな色遣いで描かれた《星まつ里》、日本の夏に欠かせないスポーツを描いた《野球図》を公開いたします。