このたび倉敷民藝館では、特別企画展「柚木沙弥郎と武内晴二郎」を開催いたします。

近年、柚木沙弥郎から武内晴二郎に宛てた昭和24(1949)年1月2日付の書簡が確認されました。

文中には「旧年中小生は(中略)民芸館のための『近県民芸分布図』といふのを作ったのが仕事でした」とあった事から、当館に所蔵されている、図中に『近県民芸分布図』と描かれた軸が当該作品である可能性が極めて高まりました。

柚木沙弥郎(1922-2024)は東京帝国大学(現・東京大学)にて美術史を学び、戦後の一時期就職した大原美術館で芹沢銈介が手がけたカレンダーに出会い、型染めに関心を持ちます。当時大原美術館館長の武内潔真は柚木を自身の家に招き、柳宗悦の思想を教え、民藝の世界へと誘いました。その後、染色、版画、絵本、立体を制作する染色工芸作家として活躍します。

柚木が武内家で出会ったのが、武内晴二郎(1921-1979)でした。晴二郎は潔真の次男で、型物のスリップウェア、練上、型押しの器を制作する陶工です。父・潔真の影響で幼いころから民藝の世界に親しみ、多くの工芸品に触れていました。岡山県民藝協会が行った羽島窯の発足に携わりながら、自身も陶芸に没頭し、1960年倉敷市酒津に酒津堤窯を築きました。二人は一歳違いでしたが良き友人関係にあり、初対面の日からすぐに親しくなり、民藝を理解する者同士、互いに切磋琢磨し合いました。

本展では柚木の現存する最初期の仕事である『近県民芸分布図』と、確認のきっかけとなった書簡(個人蔵)を主に、1957年の型染カレンダーや1960~70年代の型染布や帯地、倉敷民藝館のためのロゴや名品図録表紙絵の原画、そして武内が同時期に制作した大皿を、合わせて22点展示予定です。

会期:2024年11月06日(水)~2025年03月23日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。

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倉敷民芸館

住所 〒710-0046
岡山県倉敷市中央1-4-11
入場料一般   1,200円(1,00円)
高・大生 500円(400円)
小・中生 300円(200円)
*団体は20名以上()内の料金
*障がい者手帳等をお持ちの方は、大人500円、高・大生250円、小・中生200円
*岡山県民藝協会員・倉敷民藝館ファンクラブ会員の方は無料
*受付で各種証明書をご提示ください
*展覧会内容により、入館料に変動あり
開館時間10時~17時(入館受付は16時30分まで)
休日 月曜日(祝日の場合は翌日、ただしGWとお盆期間は開館)
年末年始(12/29~1/1)
※展示替えによる臨時休館がございます。
※各種警報(暴風・地震・大雨・津波・洪水・土砂災害等)発令時は臨時休館いたします。
※休館日および開館時間は臨時に変更する場合があります。
公式サイト http://kurashiki-mingeikan.com/index.html