惜しまれつつも、2024年に101歳の生涯を閉じた、東京出身の染色家、柚木ゆのき沙弥郎さみろう(1922-2024)。型染の第一人者であり、自由でユーモラスな形態と、美しい色彩が心地よく調和したその作品は生命力にあふれ、見る人を惹きつけてやみません。実家は倉敷市玉島の旧家であり、戦後、職を得た大原美術館で、やなぎ宗悦むねよしらによる民藝運動に出会い、芹沢せりざわ銈介けいすけのもとで染色家としての道を歩みはじめた柚木は、1990年代以降は、染色作品を主軸にしながらも、版画やコラージュ、絵本、立体作品など、ジャンルの垣根を超え、その創作世界を大きくそしてより豊かに広げました。本展では、没後初の回顧展として作家の長年にわたる多彩な活動を概観するとともに、初公開となる柚木の最晩年の仕事もご紹介します。また、ゆかりの深い国内外の各都市をテーマにした特別展示によって、作家をめぐる旅へと誘います。

近年、私たちを取り巻く世界は劇的に変化しています。人生をしなやかに生き、身の回りのものに対する愛着や、日々の暮らしの中に見出した喜びから作品を紡ぎだす柚木の仕事は、変化の時代にこそ、大切に慈しみたい「いま」を私たちに示してくれます。用の美を掲げる民藝を出発点に、100歳を超えてなお、人生を愛し、楽しんだ、柚木沙弥郎の75年にわたる創作活動の全貌をご堪能ください。

会期:2025年02月14日(金)~2025年03月23日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。

入場料■一般:1300円、65歳以上:1000円*、大学生:500円*、高校生以下:無料*
*学生証やシルバーカード等、年齢が確認できる証明書をご提示ください
※障がい者手帳もしくはミライロIDをお持ちの方とその介護者1名は無料
◎3月18日(火曜日)は開館記念日のため入場無料
開催時間9時から17時
・2月14日(金曜日)のみ10時開館
・2月22日(土曜日)、3月22日(土曜日)は19時まで夜間開館
・いずれも入館は閉館30分前まで
休日 月曜日(2月24日は開館)、2月25日(火曜日)
会場 地下展示室
詳細情報 展示の詳細情報を確認する

岡山県立美術館

住所 〒700-0814
岡山県岡山市北区天神町8−48
入場料■岡山の美術展
一般350円(280円)/大学生250円(200円)/小中高生無料/65歳以上170円(140円)
※( )は20名以上の団体料金

※次の方は岡山の美術展 観覧料が免除されます
●ももっこカードをお持ちの方(土日祝のみ、小学生以下の子ども同伴の家族全員無料)
 ※中国地方各県の子育て支援応援パスポートもご利用いただけます
●身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳や難病患者であることを証する書類をお持ちの方及び介護者1名、教職員の引率する県内の小中学生、県内の学校に在学する外国人留学生は、岡山の美術展・特別展ともに無料(障害者手帳アプリ「ミライロID」のご提示でも減免が適用されます)
開館時間9時~17時(入館は閉館30分前まで)
休日 月曜日(休日の場合はその翌日)
年末年始
展示替え期間中
公式サイト https://okayama-kenbi.info/