遠山記念館の小林桂子先生の展示映像でご紹介した、笹谷遼平監督の新作映画が4月22日のテアトル新宿、アップリンク吉祥寺を皮切りに全国で順次公開されます。一昔前まで日本に実在したと言われる不思議な漂泊の民「サンカ」をテーマとした作品です。
藤布、絣の野良着、紅板締めの裂など、こだわって揃えられています。また岩立フォークテキスタイルミュージアムの廣田繭子氏もたずさわられたようです。民藝や民俗学などが好きな方にもおすすめの映画です。
ゴールデンウィークにぜひチェックしてください。
作品紹介
高度成長にわく1965年。受験勉強のため、東京から祖母の家がある片田舎に帰ってきた中学生の則夫は、ふとしたきっかけで、山から山へ漂泊の旅を続けるサンカの家族と出会う。一方的な価値観を押し付けられ、生きづらさを抱えていた則夫は、既成概念に縛られず自然と共生している彼らの姿に魅せられていく…。
前作『馬ありて』で注目された新鋭、笹谷遼平が伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞を受賞した脚本を元に初の映像化に挑んだ。『半世界』『罪の声』など話題作への出演が続く若手実力派、杉田雷麟(初主演)が、ナイーブさを漂わせた孤独な少年則夫を好演。野性味あふれる心優しいサンカの娘ハナに小向なる、その父親でサンカ一家の長、省三を渋川清彦が独特の存在感をたたえ演じている。
かつて実在した、財産も戸籍も持たず大地の一部として生きた日本のノマド、山窩(サンカ)。「本当の豊かさとは何か」コロナ禍の今だからこそ、あらためて問いかける。
伊参スタジオ映画祭2018シナリオ大賞受賞作品
映画『山歌』公式サイト
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