内容紹介

中国・貴州省の少数民族、ミャオ族。 文字を持たないミャオ族は、歌で民族の物語を伝え、刺繍で神々や生活を描いてきた。 その刺繍は、芸術的なセンスと、卓抜な技術で知られる。 綿花や麻の栽培・糸つむぎから装飾まで、一着を仕上げるのに何年も費やすことも珍しくない。

世にも美しい刺繍は、王侯・貴族のためではなく、庶民のためのものであり、身近な人を守る魔除けであった。 芸術にまで昇華したミャオ族の刺繍をあますことなく伝えるビジュアル書。

著者からのメッセージ

苗(ミャオ)の刺繍に出会った時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。精緻な刺繍、卓抜したデザインに多彩なバリエーション…その輝きは時を経て、一層力を増しているようです。愛と祈り、メッセージがたくさん詰まった苗の刺繍に触れていると、改めて人の手が生み出すものの素晴らしさを感じさせてくれます。母娘相伝。幼き手は母に導かれ、祖母の高みを目指し…。陽に焼け、働くその手が生み出す布は芸術的領域に達しながらもまるで楽しげにお喋りしているようです。時代を経ても色あせない一冊として、苗の伝承の一端を担うべく、後世に残していただきたい、末永く愛でていただきたい本です。

※「苗族刺繍博物館」は、現在長期休館中です。
再開につきましてはHPにてお知らせいたします。
詳しくは http://miao-japan.com/museum でご確認下さいませ。
いつの日か皆さまにまたお会いできる日を楽しみに。

佐藤瑞代

著者苗族刺繍博物館
発行年2016年
発行大福書林
価格3080円(税込)
ISBNコード978-4-908465-01-7
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