伝統的な「本建て正藍染」を受け継ぐ技術者たちが、全国より集い、心を込めて染め上げた逸品を披露します。第5回目のテーマは「環(めぐ)る藍」。江戸時代、庶民にも身近になった藍染の衣は着古してもそのまま捨ててしまうものではなく、裂織や刺子を施すことで再利用されていました。また、本建て正藍染で使い終えた染め液は、マンゴーなどの育成に効果があります。藍甕の底に残った残渣は、焼物の釉薬としても使われてきました。最近注目されるようになったサーキュラーエコノミーという営為が、藍に関しては当時から当たり前のように行なわれていたのです。
今回、大川公一の下で本建て正藍染を学んだ15名が、それぞれの作品を出展します。共通する正藍染ながら、素材や技法の違いにより、作家それぞれの個性が発揮され、さまざまな作品に出会うことができます。ぜひともお越しください。
また、会場では正藍染によるアップサイクル(=染め直し)についても対応いたします。初日11/1の19:30からオンライントークイベントも開催します。


