豊かな自然と美しいデザインの宝庫である北欧フィンランド。1917年にロシアから独立したフィンランドは、首都ヘルシンキを中心に近代化が進み、1930年代から1970年代にかけて多くのデザイナーやアーティスト、建築家が誕生しました。彼らのインスピレーションの源は、「大いなる自然を忘れない」という考えに裏付けられたもので、その優れたデザイン・プロダクツは、自然と共に生きるフィンランドの人々の暮らしに寄り添い、長く愛されてきました。
本展では、フィンレイソン社やマリメッコ社のテキスタイルをはじめ、同時代の絵画、アルヴァ・アアルト(1898-1976)、カイ・フランク(1911-1989)ら巨匠たちのガラス工芸や陶磁器、家具など、日本で根強い人気を誇るデザイン・プロダクツや作品を一堂に展示します。ヘルシンキ市立美術館監修のもと、フィンランド・デザイン・ミュージアム、タンペレ市立歴史博物館などのコレクション作品約250点と関連資料約80点を通じて、フィンランドの人々の豊かなライフスタイルと、彩りに溢れ創造に満ちたデザインの数々を紹介します。