歴博を代表する収蔵品の一つである「野村正治郎衣裳コレクション」を通して、野村正治郎(1880-1943)の人物像を紹介するものです。 「野村正治郎衣裳コレクション」とは、京都の美術商であり、着物を中心に近世日本の染織品を収集していた野村正治郎が築きあげた服飾品・装身具の一大コレクションです。着物、衣桁にかかった着物をかたどって貼装した「時代小袖雛形屛風」、袖形に装幀した小袖裂など、その数は1000点を優に越えています。
正治郎が活躍した時期には、欧米でジャポニスムが最盛期を迎えていました。第1章では、美術商として西洋人を相手にした正治郎の販売戦略を見ていき、着物の美を国外に伝えたさまを辿ります。 また当時、風俗史研究や産業振興にとって、正治郎のコレクションは有意義なものでした。第2章では、コレクターとして正治郎が日本国内で着物の重要性を啓発する役割を果たした様子について繙(ひもと)いていきます。 このような二つの側面から、国内外に着物の美と重要性を発信した正治郎の生涯を、彼のコレクションとともに振り返ります。
本展のみどころ
- 総展示数140点、着物資料約30点
重文3点を含む総展示数140点。
着物資料は約30点。酒井抱一筆「梅樹下草模様小袖」など重要文化財を含む正治郎遺愛の着物や、正治郎が着物の保存のために情熱を傾けて制作した時代小袖雛形屛風などを総覧。 - 約100年ぶりに公開される振袖も展示
「淀川風景模様振袖」「女郎花模様振袖」といった、近年再発見された着物も約100年ぶりに公開! - 発信側の視点で捉えるジャポニスム
ジャポニスム(日本趣味)を取り入れた側ではなく、発信する側からジャポニスムを捉えた新機軸での視点
