かつて、家族が身に着ける衣類の製作、管理、補修は、家の女性たちによって営まれてきました。その一針一針に、家族の健康への願いが込められています。手仕事のありようは地域の風土や暮らしを反映していますが、これらは現在消滅の危機にあります。
本企画展では、岩手県前沢を拠点に活動を行ってきた「女わざの会」が、38年間の活動で収集・記録した布にまつわる岩手の手わざを紹介します。東北地方で受け継がれてきた布文化に触れる事で、伝統の知恵を現代の暮らしに活かし、人々が心身共に健やかに生きる一助となることを期待します。