補強や保温のため、重ねた布に糸で幾何学模様を刺し縫いした衣類を刺し子といいます。現在では「津軽こぎん刺し」や「南部菱刺し」が工芸品として有名ですが、福島県内でも奥会津の只見町や旧南郷村、伊南村などの伊南川流域には、かつて刺し子の仕事着が伝えられていました。なかでも旧南郷村一帯では、堰普請や上棟式などに新しい木綿の刺し子の半纏を晴れ着として着る習慣がありました。

各家の女性たちによって作り上げられた精緻な刺し子の文様は、夫の身の安全を祈るものであり、また自身の技術を披露する場でもあったといいます。のちにそれは「南郷刺し子」と呼ばれ、貴重な地域の文化として見出されるようになりました。その製作技術は地域の女性たちに受け継がれていましたが、明治初期頃に途絶えたといわれています。

平成22 年11 月、失われつつあった刺し子づくりの文化の継承を目指して、南郷地域の有志により「南郷刺し子会」が結成されました。その後、会津や中通りから関東地方に至るまで、様々な地域の会員により多くの刺し子半纏が製作されてきました。また刺し子の文様を取り入れたアクセサリーや小物などにもその技術を応用し、現代の暮らしにも使いやすい作品を作り続けています。今回の展示では、南郷刺し子会の皆さんの手により現代によみがえった刺し子の作品を一挙にご紹介します。

会期:2022年04月05日(火)~2022年05月29日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。
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入場料無料
会場 エントランスホール
詳細情報 展示の詳細情報を確認する

福島県立博物館

住所 〒965-0807
福島県会津若松市城東町1-25
入場料■常設展観覧料
一般・大学生 280円
20名様以上の団体 220円
小・中学生、高校生 無料
(※展示室以外を利用するための入館は無料です。)

■企画展観覧料
内容に応じて別途設定します。詳しくは企画展のページをご確認ください。
※2020年度より、企画展観覧券で常設展もご覧いただけるようになりました(会期中有効)。
開館時間9時30分~17時 (※最終入館は16時30分まで)
休日 ・毎週月曜日
 月曜日が祝日または振替休日にあたる場合は開館とし、翌火曜日を休館日とします。

・祝日の翌日
 祝日の翌日が土・日にあたる場合は開館とします。

・年末・年始
 12月28日~1月4日は休館します。

・館内整備休館日
 2022年度は館内整備のため、6月28日(火)、12月20日(火)を休館します。
開館日  ゴールデンウィーク期間中及びお盆期間中は無休です。


 【2022年度の臨時開館日】
 5月6日(金)、8月12日(金)、11月4日(金)
公式サイト https://general-museum.fcs.ed.jp/