かつてのベンガル州で作られたカンタは、使い古しの白木綿を4、5枚重ね、農作業や日常の暮しの合間にコツコツと刺されて仕上がった廃物利用のキルトです。しかし糸でつづられた物語の様なデザインの楽しさはだれにも眞似が出来ない純な思いが伝わってきます。カンタを見て心動かされない人はめったに居ないでしょう。使い終った白木綿が更に輝きを増すやさしさに包まれ、布仕事の無限の樂しみです。只のボロ布が母の手で清められ再びよみがえった布です。特別な一瞬です。是非見て頂きたい一点ものの作品です。
岩立 広子
展示期間延長
カンタ——母からの贈り物は12/11まで展示期間が延長となります。11/11以降は予約制となります。
ミュージアム展示終了のお知らせ
岩立フォークテキスタイルミュージアムは、この12年間インドを中心にしたテキスタイルの魅力を発信してきましたが、残念ながら12月11日をもって展示方式を休止されるそうです。今後はより長く無理なく継続できる活動を目指すとのこと。これまで本当に素晴らしいものを見せてくださった岩立フォークテキスタイルミュージアムの展示がみられなくなるのは本当に残念ですが、当サイトも含めたくさんのみなさんの中に蒔かれたたくさんの種がいつか思いもかけない形で咲くことを期待しています。