東京家政大学が令和3年(2021)に創立140周年を迎えることを記念して、本展を開催いたします。同大学は、明治14年(1881)に渡邉辰五郎氏が本郷湯島(現在の文京区湯島)で「和洋裁縫伝習所」を開校したことに始まり、昭和21年(1946)に板橋区に移転しています。
渡邉辰五郎氏が考案した「雛形尺」から製作された「裁縫雛形」は、基本的に実寸法の約3分の1の縮尺で作る衣服や生活用品のことで、布地の節約や製作時間の短縮ができ、効率的に裁縫を学べる点から、画期的な裁縫教授法として注目を集めました。
東京家政大学が所蔵する「渡辺学園裁縫雛形コレクション」は、国の重要有形民俗文化財に指定され、板橋区の有形民俗文化財に登録されています。
今回は、校祖である渡邉辰五郎氏が考案した裁縫教授法である「裁縫雛形」を中心にご紹介いたします。女子教育の礎を築いた東京家政大学の歩みをご覧いただく機会となれば幸いです。
平成28(2016)年9月5日に、板橋区は東京家政大学・東京家政大学短期大学部との連携に関する基本協定を締結し、様々な連携事業を行っております。