国やジャンルを越えた共鳴から生まれる、いくつものモダンの形

1910年代から30年代は、西欧を中心に日本を含む世界各地で様々なモダンの形が現われた時代でした。

機能主義に基づく「モダニズム」は、いまなお当時の中心的な動向とみなされていますが、一方で、大衆消費社会が進展したこの時代は、常に新しくあるために装飾することに価値が置かれた、儚き「モダニティ」の時代でもありました。実際、この対立的に捉えられることの多い二つの「モダン」はいくつものモダンの形をうちに含み、それらは複雑に関係しながら濃密な時代を作り上げていたのです。

当時の作家たちは、時間差なく情報を共有し、国やジャンルを越えて同期し合い、その範囲は、絵画、彫刻から、家具、食器、洋服、さらにそれらを収める建築や都市まで、いわば、私たちの生活空間、身体活動全般におよんでいます。

ウィーン工房は、フランスのファッションデザイナー、ポール・ポワレと刺激し合い、一方で、ロベール・マレ=ステヴァンなど同国のモダニストにも影響を与えました。その生活全般への眼差しはまた、日本の森谷延雄や斎藤佳三にも共有されるものです。同時性絵画で知られるソニア・ドローネーはファッションの仕事に専心し、ルネ・エルブストらモダニストは都市を彩るショーウィンドウデザインに大きな関心を払いました。そして、バウハウスでは女性作家が織物に新たな光を当て、また同校を離れた作家たちが、ブルク・ギービッヒェンシュタイン美術工芸学校を舞台に応用芸術教育に取り組むことになります。

1914年に勃発した人類史上初の世界大戦が象徴するように、この時代の最大の出来事は世界が一気に同期したということでした。その急速に変化する社会のなかで、作家たちがときに交わり、共鳴しながら探求したいくつものモダンの形を紹介します。

会期:2022年12月17日(土)~2023年03月05日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。
⇒ 来場時の注意事項を確認する

入場料一般 1,400円 (1,120円)
大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円 (890円)
中学生・高校生 700円 (560円)
65歳以上 700円 (560円)
*( )内は団体料金。団体は20名以上(事前申請が必要)
*小学生以下および都内在住在学の中学生は無料
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料(手帳の提示をお願いします)
*教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)
*シルバーデーおよび家族ふれあいの日の割引については、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、当面の間休止としております
備考 ※オンラインによる日時指定制です。
https://www.e-tix.jp/teien-art-museum/modern.html
詳細情報 展示の詳細情報を確認する

東京都庭園美術館

住所 〒108-0071
東京都港区白金台5丁目21−9
入場料○入館料
展覧会によって異なります。詳細は展覧会ページをご覧ください。
※展覧会のチケットをお持ちの方は、庭園にもご入場いただけます。

○庭園入場料
一般200円(160円)、大学生(専修・各種専門学校含む)160円(120円)、中・高校生・65歳以上100円(80円)
・( )内は20名以上の団体料金。
・小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。
・身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料。
・第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料。
・家族ふれあいの日(毎月第3土曜日と続く日曜日)は、18歳未満の子を同伴する都内在住の方2名まで、庭園の入場料金が半額になります。
※シルバーデー、家族ふれあいの日は当面中止いたします。
※展覧会は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、日時指定の事前予約を導入しています。
開館時間10時~18時 (入館は17時30分まで)
休日 毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
備考欄 ※展覧会および庭園は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、日時指定の事前予約を導入しています。詳細は公式サイトをご確認ください。
公式サイト https://www.teien-art-museum.ne.jp/