兵庫県立美術館では、今なおアクティヴな活躍を続けるデザイナー、コシノヒロコ(1937年、大阪・岸和田生まれ、兵庫・芦屋在住)の大規模な展覧会を開催いたします。コシノは、「ファッション」や「デザイン」という言葉が定着する以前から洋服づくりにかかわり、着るものの持つ力を実感してきたデザイナーです。
人間を、年齢や性別、国籍や民族、社会的地位を超えるものとしてとらえ、個としてのアイデンティティーを重視するコシノは、クリエイターとしての活動の中で既存の枠組みにとらわれない独自性を追求し続けてきました。
本展では、歴代コレクションで発表された洋服、ファッションデザインと並行して心血を注ぎ、そのデザインの源としてきた絵画制作、若手アーティストとのコラボレーションなどを通して、未来のもつ可能性を絶えず見つめて歩んできたコシノヒロコの全貌に迫ります。