1963年に開館した京都国立近代美術館は活動の柱の一つに工芸を置いており、国内有数の工芸コレクションを形成してきました。加えて、同館は「現代国際陶芸展」、「現代の陶芸―アメリカ・カナダ・メキシコと日本」、「今日の造形〈織〉-ヨーロッパと日本―」、「現代ガラスの美―ヨーロッパと日本―」など、折に触れて日本との比較の中で海外の工芸表現を紹介し、日本の美術・工芸界に大きな刺激を与えてきました。本展では、同館の工芸コレクションを用いて、これまでの同館の展覧会活動の一端を振り返るとともに、近代工芸の展開をご紹介いたします。
テキスタイル展示作品
※いずれも京都国立近代美術館蔵
▼通期展示
- 藤井達吉 《臈纈花鳥図壁掛》1916-1923年 麻、蝋染
- 皆川月華 《染彩繍樹下誕生屏風》1933年 綿、染、彩色、刺繍
- マグダレーナ・アバカノヴィッチ 《 黒い上衣 V 》 1974年 サイザル麻、手織
- 堀内紀子 《 浮上する立方体の内包する空気 》 1977年 金糸、銀糸、手編み
- 福本潮子 《光の影》1995年 トルファン綿、藍染、絞染
▼前期展示
- 十二代西村總左衛門 《 孔雀図刺繍屏風 》 1900-1910年 絹、刺繍
- 三代田畑喜八 《一越縮緬地鳳凰桐文振袖》1954年 絹、友禅
- 小倉建亮 《訪問着「海の幸」》1958年 絹、絞染
- 志村ふくみ 《紬織着物「七夕」》1960年 絹、草木染、織
- 北村武資 《経錦裂地「花文尽し」》2009年 絹、経錦
▼後期展示
- 稲垣稔次郎 《型絵染野草笹匹田模様着物》1955年 木綿、型染
- 羽田登喜男 《高雅縮緬地友禅訪問着「浮遊」》1961年 絹、友禅
- 森口華弘 《友禅振袖「梅林」》1964年 絹、友禅
- 森口邦彦 《友禅着物「雪明り」》1969年 絹、友禅
- 福本繁樹 《光彩》1985年 絹、蝋染、型染