20世紀前半にフランスで活躍した画家、ラウル・デュフィ(1877-1953)。明るい色彩と独特の筆さばきで独自のスタイルの絵画を制作する一方、挿絵やテキスタイルのデザイン、舞台美術等の仕事にも積極的に関わりました。今回は、デュフィのテキスタイル・デザインに注目します。デュフィは、同じ頃パリで活躍したファッションデザイナー、ポール・ポワレとの出会いがきっかけとなりそのデザインにかかわるようになります。短い時間でしたが、二人はともにテキスタイル・デザインに没頭しました。デュフィはその後、リヨンにある織物製造業者のビアンキーニ・フェリエ社と契約し、長らくデザイン活動を続けました。その豊かな成果を、当館所蔵のデザイン画とテキスタイルによりご紹介します。さらに、デュフィのテキスタイルを用いたポワレのドレスや版画も併せて展示します。
2021-06-01