Pattern Weaves, Keiko Kobayashi, Japan Publications, INC. Each figure is explained in English.
内容紹介
昔の織物はなぜ美しい? 織物の紋様はどこからきたのか?
どんな仕掛けで織るのか?など織物の技法や歴史を原点から紐説く。
■・▲・◇の’もよう’を細紙で交差しながら、籠から‘もよう’が始まる。次に経糸をすくいながら布にも幾何紋様を織り始めた。
幾何紋様から始まり、2000年も前の古代中国では動物紋様の経錦を織る。
縦方向にリピートする紋様は、どのような装置:空引機によるのか。
西方では、横方向・左右対称や互の目に配置するリピート紋様を織る装置を考案する。経錦の組織を横向きにした緯錦(下図)は、中国の経錦からではなく、西方でウールの綴織から発生したことを説明する。
もようの発展と古代から発展した紋織物の組織を、細紙を交差しながら理解することが、本書の目的。
腰につけて織る機という道具から、世界の文明地で発生した空引機、そしてジャカード装置へと展開するまでを解説する。
布や籠の組織については、技法の図解と共に解説した2013年出版の「糸から布へ」:From Thread to Fabricの続きである。
p.357京都、西陣で紋ビロードを織る杣長株式会社を、杣帳と書き誤りましたことをお詫びします。
著者からのメッセージ
『もようを織る: バスケットから幾何・布から曲線』は、美術大学のテキスタイル科の学生や、染織展にかかわる美術館の学芸員、織物の組織や機の構造について興味のある方のために本書をまとめました。そして文様の作り方に興味のあるグラフィックデザイナーたちに読んでいただきたいです。
著者 小林桂子|織物作家