これまで顧みられてこなかった、日本各地で伝統的に作られてきた「自然布」の概説書です。
北海道のアットゥシ、東北のしな布や大麻布、手紡木綿布・葛布・藤布・太布(たふ)・宮古上布・芭蕉布を素材ごとに紹介。植物を原料として手仕事によって作られるこれらの布は、かつての日本人にとって生活に不可欠なものでした。
また個別の布の紹介だけではなく、自然布の糸作りやその織物の特徴、そこから見えてくる人と自然との関係性、人にとっての衣服とはどの様な存在なのか、多面的に迫った内容となっています。コラムや歴史解説、資料編に自然布の技法比較・編年表を掲載しています。
A4サイズ・全36頁
著者からのメッセージ
本書は宵衣堂初の単著となる小冊子であり、自然布全体を俯瞰した時に何が見えるのか、また宵衣堂にとっての自然布とは何か?という答えでもあります。
自然布という存在は、これからの時代を照らす一燈であると信じてやみません。これらの存在を知ることで、ご自身の生き方を考える一つのきっかけとなりましたら冥利に尽きるというものです。