内容紹介

フランス革命やナポレオンの登場による社会の変革、新古典主義やロマン主義の隆盛、産業革命によるイノベーションの発達と、目まぐるしく時代が動いた19世紀。ファッションもまた、新古典主義的装いやミリタリー調、ロマンティックスタイル、技術発展に伴う女性のアンダーウエアや美しい染料の登場など、時代の流れに応じてさまざまに変化していきました。

本書では、イギリスが誇るヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の貴重な所蔵品とともに、19世紀のウィメンズ&メンズファッションの主要な変化と発展を概観。ファッションの形成を促した社会的背景のほか、衣服造形のテクニック、テイラリング、テキスタイルデザインといった基本構造はもとより、意匠が凝らされた衿や袖、ポケット、ボタンや留め具、刺繍や装飾品などのディテールに注目し、写真と全体図、詳細な解説で紐解きます。

目次

はじめに/第1章 衣服造形のテクニック/第2章 テイラリング ―紳士服の仕立て術―/第3章 トリミング ―多彩な装飾品―/第4章 プリント生地、織物/第5章 刺繍/第6章 ボタン、留め具/第7章 イノベーション/第8 章 衿、袖、ポケット/第9章 そのほかの装身具/用語集/原注 参考文献/索引/謝辞

著者プロフィール

ルーシー・ジョンストン

歴史的衣装専門家。フリーランスのファッションキュレーター。前職はヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の1800‐1914年ファッション部門のキュレーター。共著に『靴の歴史(Shoes: A Brief History)』などがある。

マリオン・カイト

ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館のテキスタイル名誉学芸員。同博物館の家具、テキスタイル、ファッション主任学芸員を務めた。

ヘレン・パーソン

スウェーデン歴史博物館のシニアキュレーター。ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館にて中国テキスタイルおよび衣装のキュレーターを務めた。2015年には『靴:喜びと苦痛(Hoes: Pleasure and Pain)』の企画を担当。

監修:石上美紀(いしがみ・みき)

服飾史研究家。お茶の水女子大学、同大学院修士課程修了。現在、実践女子大学、文化学園大学、文化服装学院ほか講師。共著に『増補新装 カラー版世界服飾史』(美術出版社)、『フランス・モード基本用語』(大修館書店)がある。

著者ルーシー・ジョンストン、マリオン・カイト、ヘレン・パーソン
発行年2024年
発行株式会社グラフィック社
価格4290円(税込)
ISBNコード978-4-766137804
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