~「天府の国」から、職人が織りなす4つの美しき手仕事をご紹介~
目覚ましい経済発展の裏で、生活様式の変化や量産品の出現によって、中国では、昔ながらの手仕事が急速に失われつつあります。そんな貴重な「手仕事」の中から、日本では未だあまり知られていない「美しいもの」を求めて、コロナ禍に入る直前の2019年12月に四川省を訪れました。
四川省は四方を深い山々に囲まれた自然豊かな地です。紀元前250年に構築された水利施設・都江堰の治水により農業が発展。外敵の侵入を阻む独特の地形と豊富な資源に恵まれた「天府の国」を求めて多くの人々が移り住むと、多種多様な手工芸が花開きました。
本展では、私たちが四川省がみつけた“線”を媒介に職人が織りなす4つの美しき手仕事——成都銀糸工芸・道明竹工芸・蜀錦・閬中シルク絨毯——73点をご紹介します。