「長板中形」は染色技法の一つです。分業が発達した技法で、「糊置き」という精緻な工程に、特に技術が要求されました。松原伸生氏はこの糊置きだけでなく、染色(本藍染)まで一貫して行う長板中形の作り手です。松原氏は1984 年に父の利男氏とともに君津市に移住して工房を構えました。父に師事し、伝統の技術を継承すると共に、新たなデザインや生地も取り入れ、作品を生み出しています。松原氏は日本伝統工芸展等において受賞を重ね、令和5年度の重要無形文化財の保持者(人間国宝)認定を待つ段階です(9 27 現在)。
企画展や講演会を開催し、長板中形の繊細な技術と、君津の自然の中で生み出される松原氏の作品をご紹介いたします。
展示資料
松原伸生氏作品12点(前期・後期の合計)、関連資料約50点、映像記録※の上映