きものの帯には主に、江戸時代から存在したと言われる「丸帯」、明治の終わりに商品化された「なごや帯」、大正初期に誕生した「袋帯」の3種類がありますが、これらの帯が現在の様な形になったのは、大正から昭和の初めにかけての事です。特に、明治中期にジャカード機が導入されたこと、大正時代に力織機が普及したことによる紋織物帯の生産量の飛躍的な伸びが与えた影響は大きく、それまで超高級一点物のあこがれの逸品だった帯が、女性の身近なアイテムと変化していきました。
本展では、川島織物が創業時より伝統を守りながら織り出してきた、明治・大正・昭和の帯が紹介されています。
ぜひご堪能下さい。
主な出展 : 紋織 丸帯 試織「松鳳の丸」 明治期
紋丸帯 正絵「アール・デコの薔薇」横山光策 筆 大正期
紋織 なごや帯 試織「立華つなぎ」 昭和35年頃
紋織 袋帯 試織「木彫七宝花菱」 昭和35年頃
本極錦 本袋帯「日月山水」 昭和52年
※会期:2021年6月30日(水)まで(予定)