フィンランドのアイデンティティが表れた織物“リュイユ”。本展では、フィンランド国立博物館と並び称されるリュイユのコレクションとして著名なトゥオマス・ソパネン・コレクションを日本で初めて紹介します。リュイユの歴史を概観できる重要な作品を厳選し、主に1950年代以降に制作された作品約40点を展観します。
トゥオマス・ソパネン・コレクションは、650点以上のリュイユを所蔵する、フィンランド国立博物館に次ぐ世界で2番目のコレクションです。フィンランド国立博物館のコレクションは18~19世紀の作品が中心であるのに対し、トゥオマス・ソパネン・コレクションは、18世紀から現代までの作品を擁し、リュイユの歴史を辿ることが出来るのが特徴です。 各時代に流行した様式や、20世紀以降のデザイナーによる代表作や製品、そして現代作家の作品まで体系的に収集しています。視点を変えると、同コレクションは、現代のテキスタイル・アーティストの作品が、 フィンランドのアイデンティティを表す「リュイユ」の歴史の先端に位置付けられる、という観点を与えていることからも重要な存在です。