今時こんな美しい布はめったにないのです。いつ見てもこの布ばかりは本物です
― 柳宗悦

芭蕉布とは、亜熱帯を中心に分布する植物「糸芭蕉」の葉柄からとれる繊維を材料とした沖縄を代表する織物のことです。第二次世界大戦後に消滅しかけた芭蕉布を、生まれ育った大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)で、糸芭蕉の畑を自ら復活させ、工房を作り、現代へと繋いだのが人間国宝・平良敏子でした。

芭蕉布は、3年ほどかけて糸芭蕉を育てることからはじまります。収穫後の糸づくりから、染め、織りまで、膨大な時間をかけ、30近い工程を経て完成していきます。この貴重な芭蕉布は、喜如嘉の女性たちの努力と熱い志によって、今も大切に受け継がれています。

本展では、芭蕉布の着物、帯地、裂地や資料など約70点にわたり展覧いたします。
糸が織りなす透けるような風合い、古くから伝わる琉球藍や車輪梅の力強い色彩、バラエティに富んだ絣柄の世界など、沖縄の伝統文化である美しい手仕事の魅力を存分にお楽しみください。

会期:2023年09月09日(土)~2023年10月29日(日)

※会期や入場条件等が変更になる可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認下さい。

入場料一般 1,000円(800円)
高・大学生 800円(600円)
小・中学生 600円(400円)
※( )内は前売料金。「障害者手帳」をご提示のご本人さまとご同伴者1名さまは、当日料金より各200円割引。
休日 会期中無休
備考 前期:9月9日(土)~10月3日(火)/後期:10月4日(水)~10月29日(日)
※着物「煮綛芭蕉布」10点は、前期・後期で前・後ろ身頃を替えて展示します。
詳細情報 展示の詳細情報を確認する

美術館「えき」KYOTO

住所 〒600-8555
京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル 東塩小路町
開館時間10時~19時30分
入館締切:閉館30分前
休日 展示入替期間
公式サイト https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/index.html