※本来は令和3年9月16日(木)開幕予定のところ広島県における「緊急事態宣言」の延長に伴い、9月30日(木)まで臨時休館となったため、10月1日(金)開幕の予定となっています。
秋の所蔵作品展 名品の森Ⅰでは豊富なコレクションの中から、4つの小特集を行います。第4室ではシルクロードの中心部、中央アジアの刺繍や民族衣装の世界をご紹介します。
旧ソ連領中央アジアは、東に中国の新疆ウイグル自治区、西にカスピ海、南にインドやイラン、北にロシアが位置する地域で、1991年のソ連崩壊とともにウズベキスタンなど5つの国が独立しました。この地域は、刺繍や絨毯などの染織制作が盛んに行われ、ジュエリーや木工、陶芸やガラスなどの多彩な工芸が花開いた地でもあります。
広島県立美術館では中央アジアの染織品と金工品、ジュエリーの大規模なコレクション約900件所蔵しており、国内最大にして国際的にも優れたコレクションとして知られています。
今回は、スザニと呼ばれる刺繍布、ウズベクとトルクメンの民族衣装、トルクメンのジュエリー、そして愛らしい刺繍袋をご覧いただきます。当館は124点の刺繍袋を所蔵しており、旧ソ連領中央アジアからアフガニスタン、パキスタンまで幾つもの民族による刺繍の違いを見ることができます。アフガニスタンの厳しい情勢が伝わってくる中、当地の人々の手仕事を通じて平安への思いを重ねたく思います。
19世紀の中央アジアを舞台にした『乙嫁語り』連載中の人気漫画家・森薫氏が当館のために描いたイラストとともに、漫画の舞台となった中央アジアの手仕事の風景をお楽しみください。
スザニ刺繍ワークショップ 「19世紀のスザニを研究する」 |
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当館所蔵の19世紀のスザニの一部を、近似色の刺繍糸を用い、実寸大で再現刺繍します。 日時: 10月23日(土)13:00~16:00、11月6日(土)13:00~16:00、11月20日(土)13:00~16:00 場所: オンライン(Zoom) 講師: 福田 浩子(当館学芸課長)、岡地 智子(当館学芸員) 定員: 8名程度 ※要事前申込 【Tel.082-221-6246(当館)】(申込受付:2021年10月1日(金)9:00~10月11日(月)12:00) ※3回連続講座 ※詳しくはこちらから御覧ください「スザニ刺繍ワークショップ参加者募集要項」 |