内容紹介
古来より、様々な地域で受け継がれてきた染めと織り。部族によって、島によって、地域によって、驚くほどのバリエーションに溢れています。一方で遠く離れたアジアとアフリカで、同様の絞り染めや絣、浮織などが施されているという類似性も。
本書では、アフリカ、中南米、アジアの布458点を一挙掲載。衣服や寝具、祭具や装飾、結納や葬儀など、それぞれ民族の人生の節目を彩ってきた布を、染織技法や文化的背景とともに紹介します。
いまでは国外への持ち出しが禁じられている貴重な布や、化繊の流入や地域紛争、歴史的な改宗など、さまざまな要因で世界の伝統的な布の織り手や染め手が激減・消滅してしまったものも多数掲載。海外民藝の第一人者「巧藝舎」による、半世紀に及ぶコレクションの集大成です。
収集の際の参考書としてはもちろん、染めや織りの図案集として、また文化人類学的な読み物としても手元に置いていただきたい一冊です。
目次
1章 中南米の染めと織り
2章 アフリカの染めと織り
3章 アジアの染めと織り
著者プロフィール
巧藝舎(こうげいしゃ)
気候・風土・生活習慣など、暮らしの中から生み出され、受け継がれてきた民芸品の数々を世界各地から集め、販売、コレクション提供を行う。常時数万点をストック。かつては、濱田庄司、芹沢銈介らのコレクションに協力し、現在では日本各地の博物館や美術館の民藝コレクションの多くを担う。